会社情報

赤は太陽と情熱を、緑は農業と調和を、水色は水と変革を、白は太陽の恵みと信頼を象徴しています。

ご挨拶 

国家存亡の危機に備える―文理融合の道

代表取締役 荒木義修

  日本社会が60年代の高度経済成長後に低迷したのは、1973年の石油ショックが発端であることに気づいている人は少ないです。アメリカはベトナム戦争とヒッピー文化の出現で大きく変わりました。同じように、日本も第一次石油ショックで経済が低成長に転じ、多くの人々が精神的衝撃を受けました。しかし、多くはその影響を深く意識せず、日々を過ごしてきました。日本社会の変化は、石油ショック後の離婚率の増加や「ゆとり」教育の導入に明確に表れていましたが、第二次石油ショック頃からは、オーム真理教のような新しい宗教ブームが現れ始めました。

 さらに、いわゆるバブル経済が1990年代に崩壊し、日本経済はさらなる低迷を強いられ、「失われた30年」と呼ばれる時代を迎えました。この長期にわたる経済不況が日本人の心にどれほどの影響を与えたかは計り知れません。1998年以降、14年間連続で自殺者数が3万人を超えるという事態が続き、これは不況による企業の倒産と無関係ではないことが、この時代の象徴的な出来事となりました。さらに、2008年にはリーマンショックが日本を襲い、その後も長期にわたる経済的低迷からの脱却が困難な状況が続いていました。

 ご存知の通り、新型コロナウイルスによる世界的なパンデミックが突然発生しました。新たな変異株の出現は避けられず、パンデミックの終息はまだまだ疑わしいとされています。免疫システムとは異なる感染予防システムの開発が必要だと考えられますが、新型コロナウイルスが及ぼす影響は広範囲にわたり、ウクライナ問題と相まって、パンデミック前の経済状態への回復は容易ではないと思われます。

 日本が直面している現状は、①国民の貧困化、②米中の間での国力の低下、③高齢化と人口減少、④科学技術力の衰退、⑤防災力と医療インフラの弱体化と言えるでしょう(2021年ワールドアライアンス・フォーラム東京円卓会議)。これらの問題は、日本人のアイデンティティの喪失、特色ある産業の欠如、前例のない物価高騰を引き起こし、国家存亡の危機に立たされているという厳しい現実です。解決策の一つとして、「家族農業」や「発酵食品」の伝統を活かし、「農業大国日本」への道を開くことが考えられます。アメリカは表面上は経済大国ですが、実は農業大国でもあります。農業は「文理融合」の具体的な例であり(詳細は下記の拙稿1参照)、医食農同源の農業を「総合科学」とする根拠です。この科学的認識へのパラダイムシフトが必要であり、農業だけでなく全分野で文理融合に基づく事業開発とイノベーションが求められています。国家存亡をかけた危機対策の探求が今求められているのです。

代表取締役 プロフィール

荒木義修(あらきよしのぶ)

大阪市中央区 生まれ

大阪府立高津高校卒
慶應義塾大学法学部政治学科卒
同大学院法学研究科修士・博士課程修了 法学博士(政治学)
前武蔵野大学法学部教授

専門分野:次世代農業コンサルR&D
     文理融合、現代農業科学
     

 (株) エー・アソシエイツ研究所/代表取締役
  次世代農業フォーラム/座長
  武蔵野大学客員教授
  Adventure in Attitudes
  企業研修 GDI公認コーディネーター
   

    
 私は経営学における「志」と「やる気」の概念研究に従事しており、同時に抑うつ、いじめ、ネット依存症、自殺などの社会問題にも関心を持ち、現代の若者たちが直面する社会的病理を解明するための研究を行っています。また、月例で開催される「次世代農業フォーラム」の主催者として、コロナ禍を乗り越え、日本を農業大国へと導く道を探求しています。さらに、地球温暖化やウクライナ問題によって大きく変わる国際環境の中で、日本が直面する平均年収の低下や前例のない物価高騰などの危機に対処するため、文理融合の観点から政治、経済、社会の危機管理策を検討しています。

【著作】

1. 単著「プログラム(設計)科学、文理融合、進化論的アプローチ(試論)」(武蔵野大学政治経済研究所年報、第9号


➡「文理融合とは何か」については、下記をダウンロードくださいませ。

2.単著「言語、恣意的約束事、遺伝子ー神なき後の社会秩序と進化論ー(試論)」(共編『政治と言語』愛育出版、所収、第4章)

3.単著「日本の高等教育における新たな動向とマズローの階層的欲求―『積極的人格』と『政策作成能力』の淵源についてー」『武蔵野法学』第5号)

4.共編『政治心理学』(北樹出版)

ほか多数。

 研究者情報については、下記の科学技術振興機構のリサーチマップ参照。https://researchmap.jp/read0174892

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